フラットデー
東京都庭園美術館
2023
Outline 概要
「フラットデー」は、障害のある方も赤ちゃん連れの方も、誰もが気軽に来館できるプログラム。年に数日、 予め決められた日に入場制限を行い、障害のある方、赤ちゃん連れの方がゆとりある環境で鑑賞できる取り組みです。
Question 背景にある問い
来館を気兼ねしてしまう方も気軽に訪れることができる、“よりひらかれた場”を体現するためには?
Challenge 向き合うべき課題
プログラムの実施日に訪れたすべての方が心地よく過ごすためには、鑑賞にハードルを感じない方々にプログラムが認知・理解されていることが非常に重要だ。ネーミングとキービジュアルに求められるのは、当事者である障害のある方と赤ちゃん連れの方に対する告知にとどまらず、来館を検討するすべての方々の理解を深めるきっかけをつくることだ。
Approach 着眼点
15%*。これは、なんらかの障がいを有している人と、0~9歳までの児童の割合を合計した数字。ネーミングのためのリサーチの過程で、国が公表するデータをもとにバウムのチームメンバーが算出した。単純計算の簡易的な数字ではあるが、示唆はある。
プログラムを実施する日について、どうしたら当事者以外のみなさまにも意義をご理解いただけるだろうか。何日も話し合う過程で辿り着いたのは、まずは、自分たちも含めて、 “違いがある人がいること” に目を向けることではないか?ということだった。当たり前のようだが、多様性という言葉の背後で案外見過ごされてしまう過程かもしれない。
15%という数字は、 “身近にあるが認識していない事実” として社内のメンバーで共有した。普段はそうした方が来館している割合が低いので、障害がない方には気がつきにくいが、それだけの方が、実は来館するときに何かしらのためらいやハードルがあるかもしれない。
ネーミングは、場のありたい姿を伝えると同時に、このようにハッとするきっかけになるようにした。「フラットデー」。これには、“フラッと行ける日” と “平等”という2つの意味がある。 これらは、すべての人にひらかれた場所でありたいという希望であるとともに、この名前をみた人のなかでの、フラッと行けない日があるのか?という小さな問いを生む。このネーミングは答えではなく、はじまりであって欲しい。
随時ご相談を受け付けております。
「まだプロジェクト化していないけれど、まず考えを聞いてほしい」
「ざっくりと金額を知りたい」「こんなことはできますか?」など、
現在のフェーズや状況を問わず、お気軽にご連絡ください。
随時ご相談を受け付けております。
「まだプロジェクト化していないけれど、まず考えを聞いてほしい」「ざっくりと金額を知りたい」「こんなことはできますか?」など、現在のフェーズや状況を問わず、お気軽にご連絡ください。