シブヤパブリックサーカス in 渋谷キャスト

こんにちは!インターンのかっちゃんこと、勝股です。

みなさん、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?

 

連休初日、僕は何をしていたかというと・・・

シブヤパブリックサーカスでDIY屋台づくりをふるまってきました!

(はじめて聞いたぞ、という方は前回の記事も、ぜひ読んでみてください。)

 

それでは、当日の様子を見てみましょうっ。

いったいどんな屋台ができあがったのでしょうか?

 

 

『はじまりは、木材の山から』

 

ラグを敷き、看板を立て、木材を置く。

ただそれだけの空間から、僕たちのふるまいがはじまりました。

まだイベント開始前。

通りがかりのおばあちゃんが声をかけてくれました。

「ここは、何をしてるの?」

いま、手づくりで屋台を作ろうとしているんです。

「まあ、そうだったの。なんだか楽しそうで良いわねえ。

わたしはサッカー見にいくの、Jリーグ。川崎フロンターレのファンでねえ。

面白そうだと思ったら、すぐに行かなきゃ。即行動ってね。」

 

木材と看板で設えた空間があればこそ、

普段は接することのない世代の方々とも交流できる。

開始早々から「ふるまい」の効果を実感したような気がしました。

 

 

『ふらっとやってくる、お客さん』

 

最初のお客さんは、仕事でたまたま渋谷キャストに来ていた方でした。

お仕事は何をされてるんですか?

「あ、調律師をしてます。」

えっ、調律師ってピアノのですか!?

「そうなんです。ホールがあるので、今日はそこのピアノを。」

調律師さんて、演奏する人の好みの音とかに合わせるんですよね?

「まさに、限られた時間の中で、できるだけその人に合わせるように努力しています。」

作業に真剣に没頭するというよりは、お互いに肩の力を抜きながら。

 

誰かがやっていると、なんだか楽しそうに見えるのでしょうか?

だんだんと寄ってくる人や、遠目からでも気になってそうな人が増えてきました。

 

DIYが趣味の達人が、「1本だけ打たしてくれっ!」と言って、

ものの2秒でネジを打つと颯爽と去っていくなんてこともありました(笑)

経験者からすれば、木材とドライバーを目の前にすると手を出さずにはいられないのでしょう(笑)

 

 

『友人も巻き込む、サイクリングのお姉さん』

 

「これ、何やってるんですか?」

自転車に乗ったお姉さんがそう尋ねてきました。

 

いま屋台を作ろうとしてるんですけど・・・

「屋台!?こっから?笑」

「全然できてないじゃん、ウケるねっ」

そうなんですよ、もうどうしたらいいのか(笑)

「とりあえずパーツ作るか〜」と、積極的に木材をつなげてくれました。

その後は、となりのDJや数学の面白さを体験できる屋台で大いに楽しんでいるご様子でした。

 

そんなお姉さん、今度はお友だちと一緒に僕らのDIYに戻ってきてくれました。

「なんかね、屋台を作りたいんだってさ!」

「屋台?笑 とりあえずなんか立てなきゃダメじゃない?」

みんなで「ああだ、こうだ」言いながらの作戦会議。

やっとこさ、テレビ台くらいまでにはなりました(笑)

 

1から屋台をつくるなんていう目標を突然に掲げても、「ふるまい」だから自然にゴールへ向えるのかも。

お友だちと一緒に楽しい空気を作ってくれたお姉さんたちに感謝です。

 

 

『ちょっとした挑戦も、子どもたちには大人気』

 

テレビ台くらいの高さがでてくると「何を作っているんだろう?」と不思議がって、急に関わってくれる人が増えました。

特に、子どもたちの食いつきがいいんです。

でもやっぱりちょっと怖がる子もいて、ある男の子はお父さんの背中に隠れてどこか他のところへ行ってしまいました。

 

「興味は持ってくれてたんだけどねえ・・・」と残念がっていると、その男の子が戻ってきてくれたんです!

「ちょっとやる気になったみたい」とお父さん。

やってみると意外に面白かったのか、何度もネジを打ってくれました。

 

子どもの挑戦を間近でお手伝いできる機会なんて滅多にありません。

成長したなあ、なんてお父さんのような眼差しで見ちゃいました(笑)

いや、ホント我がごとのように嬉しかったんです。

 

こんな子もいました。

ある家族が僕らの横を通り過ぎようとしたとき、ネジを打ちたいとパパにせがみだしたんです。

ママにオーケーをもらって、好きなパーツをつなぎはじめたら止まらない。

 

どこにつけたい?コレにしようか?と聞くと、

「ん〜違う違う」と言いながら自分で木材を選んでいきます。

コレどうする?「ここにつける!」オーケイオーケイ。

何を作っているんだろう?彼なりのこだわりがあるようでした。

 

最後に、ようやく完成させたものを持って帰りたいと言います。

よく見ると、それは船のような形をしていました。(ただのパーツだと思ってた!すげえ。)

「持って帰ってもいいよ!」と言うと、嬉しそうにはにかみながら帰っていきました。

すごい発想をするんだなと感心してしまいました。

 

やはり自分と同じ歳くらいの子がやっていると、僕にも私にもとなるようです。

最後は、僕ら2人では対応しきれないほどでした(笑)

たくさんの子どもたちとものをつくる体験は、驚きや喜びに満ちていました。

もちろん電動ドライバーをいじるなんて、みんな初めてです。

「はじめてのお使い」ならぬ「はじめてのDIY」を通して、それぞれ成長していきます。

(かく言う僕も、教えながらどんどんコツを掴んでいきましたし。)

 

 

『みんなの屋台が、アクセサリー屋台に!』

 

途中、急にお客さんの足がまばらになったときはちょっと焦りましたが、

イベント終了間際にドカンとたくさんの方たちが参加してくれたおかげで、

なんとか完成にこぎつけました。どん!

 

 

そして、最後にはこんなご褒美が・・・

はじめに参加してくれた、お隣のデザイナーズマーケットに出店していた作家さん。

カバンから何かを取り出して、おもむろに屋台に並べているんです。

おや?と思って見てみると、それは手づくりのアクセサリーでした。

 

作家さんの素敵な発想によって作品が置かれ、「おお、屋台やあ。」

 

自分たちがここまでふるまってきた、DIY体験。

そこに参加したお客さんが今度は逆に、「ふるまって」くれた。

そんな想いのする幸せな瞬間でした。

この「ふるまい」は自分が手をかけた屋台を使ってみたいという自然な気持ちから。

でも、自分だけのものじゃなかったからこそ、喜びを共有できたのだと思います。

 

 

『空間が、場所になるとき』

 

最初はラグの上にただ立っているだけでした。

看板と木材だけの、どこか物足りない空間。

でも、たくさんの人たちが関わりあって一緒に屋台をつくることで、

生き生きとした場所に変わってゆく。

 

色んな人が関わることで、そのつど多様なコミュニケーションが生まれます。

パパと一緒に子どもの挑戦を後押しする喜びや、素敵な発想への驚きを共有できたことは、想像以上に嬉しかった。

そのことを本当に実感したシブヤパブリックサーカスでした。

 

この場をお借りして、参加してくださった皆さんに感謝申し上げます。

そして、この記事を通して「思い出」や「完成の喜び」を共有できたらと想っています。

僕たちからの、最後の「ふるまい」でした。