満員御礼!「会社説明おでん屋台」がうまれるまで エレベーターに入った瞬間、鼻をくすぐるおでんの匂い。 だいこん、ちくわ、ねりもの、こぶまき。 出汁と渾然一体となったやさしい感触。 飲み屋街の話ではなく、弊社の会社説明会でのこと。 数週間前、仕事百貨の掲載直前、社内の会議で採用の説明会をするかどうかを話し合った。以前開催していたテレビ番組式の合同説明会「the Work Talk Show」をするには他の会社の声がけもふくめて時間がたりない。でも普通に説明会をするのもなんだか違うし、月例の夜のオープンなイベント「BAR UM」だと応募者の人は少し気がひけてしまうかもしれない。「会社説明おでん屋台」はそこでストンと生まれて、最小の準備で開催できた。 場をつくるとき、そこには基点となるものがある。わくわくできるもの、関係の変化の媒介になるもの。多くの場合は飲食物だし、建築物の場合もある。人の場合もある。そういう”プレイスメイカー”があって人の集合が、よい場になる。 因数分解するとこんな具合になる。 イシュー:応募者数、準備時間 コンセプト:わくわくしつつ、リラックスした雰囲気の会社説明会 アイデア:おでん 場の仕事のプロセスに当てはめててみる。 場づくりはWRITE>DESIGN>DOの順番で行う。 どれが欠けても成り立たない。 WRITING:おでん DESIGN:グラフィック、おでんを中心とした会場 DO:説明会のファシリテーション、コミュニケーション とっぴに見えることも、しっかりプロセスを踏んでから生まれていればしっかり効果を発揮できる。 すべてはDOのクオリティにかかっているから、仕事であっても、Doer(実行する人)となるパートナーやクライアントとしっかり話をするし、準備をする。それはプロダクトやお店であっても、街であっても同じだ。 クリエイティブなことはどうしてもアイデアのキラメキばかりが目立つけど、実行あってこそのこと。 デザインは最高の準備を目指すプロセスだと思う。 おかげさまでたくさんの応募をいただきました。どんな人に会えるか、たのしみです。 次回のBAR UMは「おでんと街づくり」。ゲストODJ(おでんジョッキー)に街づくり、建築、デザインのきらめく人たちを読んで、ゆったり、わくわくしたお話をうかがいます。