ヒュッグリ市 HYGGELIG MARKET 先週末、5/27は清澄白河のFleming Houseでヒュッグリ市を開催。 いっぱいのお運びで開場から閉場までずっと多くのお客さんにいらしていただいた。 近所のみなさん、メディアを見て聴いてかけつけてくれて皆さん、友達つれてきてくれた元学生インターン、仕事の合間にきてくれた方、実家に帰るついでに寄ってくれた友達、はるばるタクシーできてくれた豪快な方、みんなありがとうございました。すごい密度の日になった。 「今日はここだけ人がたくさんいます」「みたことない食べ物がたくさんある」 「いい1日でした」「出展してほんとによかったです」 うれしい声をたくさんいただいて、やっぱりいい場はいい変化がうまれると あらためて確認できた。 出展の半分以上はBAUMでコンセプトやブランディング、パッケージを担当した商品たち。 どの作り手さんも素敵な方だから、いい買い手さんと出会っていただくべく、場をつくった。 次へのヒントや今への確信、いろいろ掴んでいただけたはず。 タイミングにめぐまれて、いい刺激をもらってる先達であるヒグマドーナツさんや、 デンマークでいつも飲んでる大好きなダジャレネーミングのレモエイドさんにも 参加してもらえた。憧れの人たちを呼ぶとさらにプレッシャーになって、いい場になる。 会場のフレミングハウスも、ネーミングやコンセプトを担当した場所。 清澄白河の変化の一端をつくる場になりはじめている。 いい空間だけど、渋谷や吉祥寺のような人通りの多い場所ではないから、 自然とコンセプトの強さが求められる。ネーミングの語源はもちろん、理科の時間に3本指で ぐるぐるやったあの法則。あれは「方向を見出す」ために編み出された方法。 フレミングハウスは、その場に参加した人たちがそれぞれ、次への方向を 見出して欲しいという隠れたコンセプトがある。 貸しスペースではあるけど、裏側に想いを秘めてるのは大切。 当日はおそらく日本初、オレゴンで修行した農家がつくるハードサイダー(リンゴのお酒)が お披露目になった。 生産者が製品をつくって直売する、いわゆる六次産業化といわれるモデルだけど 本人たちはそんなことは気にしていない。 僕と一緒に巡ったオレゴンのリンゴ農園や醸造所から受けた強い刺激に突き動かされて ここまできた。Son of the Smith (サノバスミス) なんていう素っ頓狂なネーミングを 採用してくれたのも彼らの遊び心の賜物。守りに入らず、ひたすら攻めて攻めて、自分たちが 感じた感動を表現しつづける。コンセプトやデザインを担当するこちらにも、その熱はしっかり伝わってくる。彼らは自分たちの子孫のほうを向いてる。先祖から受けた農業をもっとたのしくて、かっこよくて、おもしろいかたちにして残していく。それが彼らの根っこにある。 まっすぐに食べ物をつくる人たちには、そういう想いが共通してある。 突き動かされるなにかにかられて、たのしいから、うれしいから、面白いから、 大変なことは多いけれど、誰もやったことないことに向かって、自分なりのやり方で突き進む。 一緒に働く僕にもそれはどんどん伝わってきて、つまりそういう仕事はたのしい。 だから、お客さんへの届き方には、いいこだわりをつくる。 これがキッチンに、居間に、書斎にあるとどんな気分だろう。 どういう人と一緒にたのしむだろう。 デンマークでとても大切にされるHYGGE(ヒュッゲ)は、 居心地のよさとか、ほっこりするとか、ゆったりした気分とか そういうことを指している。人と過ごす時間のことも、 1人で過ごす時間のことも指している。 コンセプトをつくるとき、いつもそういう風景を考えながら つくってる。その場にあるだけで、なんだかいい気分になれるもの。 それは色や形がかっこいいとか美しいとか、そういうことだけでは みたせない。誰かが、あつい想いをもってひたむきに作ったもの。 それをいい具合に感じられれば、それは、ヒュッグリ。