トイレの便座と人間関係のお話。

皆さんはトイレの便座について考えを巡らせた事はありますか?

家庭でのトイレはもちろん、最近は男女共有トイレを導入する場所も増えてきたことで、性別に関係なく同じトイレを使用する場が増えてきました。そこで議論がされているのが「トイレの便座の上げ下げ」問題。
トイレの便座を上げたまま、元の位置に戻さずに去ってしまうことで、他の利用者が不快に思う事が多々あるのだとか。その話題がホットなイギリスで、この「トイレの便座の上げ下げ問題」がどのように分析されているのか、ジェンダー・心理学・細菌学の視点から見てみましょう。

  1. ジェンダー「トイレの蓋を開け閉めするのは男性と女性、どちらがするべきもの?」
    ある調査によると、イギリスのサセックス大学の女子学生の約3分の1が、男女共用トイレにおける便座の使用方法について不満を持っているそうです。
    女性からするとトイレの便座をあげた本人が元の位置に戻すのが妥当だ、ということなのでしょう。一方で、この問題において「妥協すること」が必要だと主張する人もいます。
    ここでの「妥協」とはお互いが部分的に納得する形で歩み寄ることを指しますが、
    平等なジェンダー社会を実現するためには、この便座の問題を男性だけに押し付けるのではなく、女性も解決方法を考える必要があるといいます。
  2. 心理学パートナーとの仲が、トイレの便座が原因によって悪くなってしまった経験はありますか?
    驚くことに、家で起きる喧嘩の44%がトイレに関するもので、その内の48%が男性が便座を上げたままにしておくことによるものだそう。
    男性がトイレを使った後に便座を元の位置に戻さないことがきっかけで、パートナーの関係を揺るがす大問題にまで発展してしまう可能性も示唆されています。このようにトイレの便座がきっかけでパートナーとの関係性に悪影響が出てしまっているのが現状です。
  3. 細菌学多くある声の中の一つが、「他人が使った便器を触りたくない」というもの。
    それもそのはず、他人が使った便座を触ることで菌が繁殖してしてしまったり、
    トイレの蓋を上げたまま水を流すと、トイレ内の細菌が飛び散ってしまう可能性が指摘されています。一方で、そのような行為は体内の免疫機能を向上する可能性があるとの見方もあるようです。これは微生物と接触することで体内の免疫機能を改善するという、人間が本来持つ仕組みをもとに言われています。

トイレの便座がこんなにも様々な問題に関係しているとはとても驚きです。
私の場合「節水」という観点から蓋を閉めることが無意識のうちに習慣になっていることもあり、
トイレに入って便座が上がっていると違和感を覚えることもあります。

このトイレの便座問題はよく女性の視点から議論されがちですが、
性別に関わらず「どのような使い方をすれば次の人が気持ちよく使えるか」ということを心に馳せてみれば、
然と誰もが心地よくトイレを使うことができるのではないでしょうか。

トイレを共有する以上、誰もが納得する形でトイレの使い方のルールを決めることが、
次にトイレを使う人への思いやりを生んだり、パートナーとの良い関係性を続けることや秘訣なのかもしれませんね。

 

参考サイト:

https://www.telegraph.co.uk/men/thinking-man/11880499/Should-men-put-the-toilet-seat-down-when-theyre-finished.html